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1日前の残り湯を追い焚きしてお風呂に入っても大丈夫？
冬場はお湯をためて浴槽に浸かる方も多いことでしょう。温まりますし、疲れも取れます。でも、光熱水道費の値上がりが気になりますよね。「せっかくためたのに捨てるのはもったいない……」と、翌日も追い焚きして入ったことはありますか？ その際、臭いが気になったことは？ お風呂の追い焚き機能を使いこなして、毎日お風呂を楽しみましょう。
「湯はり」「追い焚き」の違い
給湯器のリモコンには「自動」「追い焚き」「たし湯」などのボタンが複数ついているのが普通です。これらを使い分けているでしょうか。
何も入っていない浴槽にお湯を張る時は「ふろ自動」「湯はり」などのボタンを押します。一方、すでに浴槽に入っているお湯の温め直しに使うのが「追い焚き」。お湯が出てくる点だけ見れば同じ機能のような気もしますが、実は全然違います。
「ふろ自動」「湯はり」ボタンを押した時は、給水管の水が温められて浴槽に出てきます。
一方で「追い焚き」ボタンを押した場合は、すでに浴槽にある水を一度吸い込み、温め直して浴槽に戻すのが一般的です（別の仕組みの機種もあります）。
追い焚きは、冷めかかったお湯を温め直すのに用いる機能です。冷め切ってしまった1日前の残り湯を温める使い方は想定されていません。
1日前の湯は雑菌が大繁殖！
1日前の残り湯が「臭い」と感じたことはありませんか？
それもそのはず、1日たった残り湯には雑菌が大量に繁殖しているのです。
株式会社衛生微生物研究センターの調査によると、入浴した翌日に浴槽の水の細菌数を調べたところ、1mlあたり数十万から数百万個も検出されました。お湯を張った直後は1mlあたり数十個程度だったので、一晩で数千倍にも増えたのだそうです。
原因は、入浴した人の肌からはがれ出た皮脂汚れや入浴剤など。体を洗ってから入ったとしても皮脂はお湯に溶け出します。前述の実験では、入浴した人の数が多ければ多いほど雑菌も増えたことがわかりました。
写真出所：PhotoAC
追い焚きをすると、皮脂汚れや入浴剤の成分とともにお湯が追い焚き配管に流れます。すると、吸いこまれたこれらの成分は少しずつ配管に残り、放置しておくと配管内でも雑菌が繁殖してしまいます。
これらを踏まえると、1日前の残り湯を追い焚きして浸かるのは衛生的にやめた方がいいでしょう。万が一レジオネラ菌などの細菌が浴槽に増えてしまえば、健康被害につながる可能性もあります。追い焚き配管も定期的に掃除した方が良いでしょう。
残り湯を使いきりたいなら
それでも、残り湯をそのまま流すのはもったいないと思う方は、洗濯に再利用しましょう。残り湯を組み上げるポンプ付きの洗濯機も多いです。「雑菌があるのに……」と心配かもしれませんが、雑菌のもとは人の皮脂ですから、洗剤をつけて汚れを洗い流す工程では問題ありません。脱いだ衣服にも皮脂はついています。
ただ、硫黄などの温泉類似成分を含んでいたり、色付きだったりする入浴剤が入ったお湯で洗うと、衣服が変色したり傷んだりする可能性もあります。入浴剤の成分表示をよく確かめてください。
注意点として、「すすぎ」（脱水前の工程）では残り湯を使わないことが挙げられます。雑菌などを含んだまま乾かすことになるので、洗濯物が黄ばんだり嫌な臭いになったりすることも考えられるからです。
写真出所：PhotoAC
洗濯以外では、打ち水や洗車などに用いてはいかがでしょうか。冬場は雨が少なく乾燥している地域もありますから、残り湯を使うことは節水に有効です。仕上げの際は洗濯と同様、水道水が良いでしょう。また、植物にあげるのもいいですね。ただし入浴剤入りだと植物が枯れてしまうかもしれませんので避けた方がいいでしょう。
きれいな浴槽でリフレッシュ
体や髪を洗ってから浸かる、何度も追い焚きしなくていいように立て続けにお風呂に入るなどの工夫をすれば、雑菌の大増殖を避けることはできます。お風呂のルールを見直して、光熱水道費のムダを省きつつきれいで温かいお風呂を楽しみましょう。
最後に、何度掃除をしても配管が臭い、どこから臭いがしているのかわからないなどの場合はリフォームをご検討ください。水回りリフォームの得意な当社が豊富な施工例からぴったりのお風呂をご提案いたします。肩に打たせ湯を浴びられる浴槽も、ご予算に応じて実現可能ですよ。
