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あなたの家にもトコジラミ? 大阪府下でも増加傾向 ◯◯をチェックしてみて
トコジラミ、話題になっていますね。血を吸う上に強烈にかゆくなり、しかも爆発的に増えてしまう……。聞いただけでも不愉快です。大阪府ペストコントロール協会へのトコジラミ相談件数は2022年に約270件、2023年に300件以上と増加傾向にあるそうで、大阪府や大阪市も注意を喚起しています。
駆除と予防の正しい知識を皆さんにお伝えします。苦手な方もいらっしゃると思いますのでトコジラミの写真は掲載していません。安心してお読みくださいね。
トコジラミとは?
トコジラミはカメムシの仲間で、人間の血を吸う害虫です(シラミではありません)。日本にも第二次大戦前後から1960年代までは都市部でよく見かけられ「南京虫」と呼ばれていました。有機塩素系の殺虫剤DDTを大量散布したため、1970年代には見かけることがほとんどなくなりました(その後、DDTは有害であると分かり使われなくなりました)。
ただし絶滅したわけではありません。それどころか、DDTでも生き延びた個体を祖先にもち、遺伝子を変異させて市販の殺虫剤が効かなくなった「スーパートコジラミ」が誕生してしまったのです。
米国では2000年ごろから、日本では2010年前後から再びトコジラミの被害が話題に上るようになりました。最大の要因はグローバル化でしょう。貿易や観光、移民などモノと人の移動が活発になり、それに伴ってトコジラミも世界中に広がったのです。
フランスや韓国での大繁殖がニュースになりましたが、日本でも以前から増加傾向にあります。日本ペストコントロール協会によると、2015年には全都道府県で駆除作業が行われていたそうです。
トコジラミの特徴
・成虫は2〜8mm。肉眼で見える
・薄いまたは濃い茶色で、血を吸うと赤みがかる
・幼虫は白っぽく、体長1〜4mm
・卵も白っぽい。1mm x 0.5mm
・幼虫は3〜10分、成虫で10〜15分かけて血を吸う
繁殖力が高く、1日で3〜6個卵を産み、孵化すると約1カ月で成虫になるといわれています。脱皮もします。
羽はなく平べったい形をしています。移動速度が速く、荷物や家具などに素早く潜り込みます。
光を嫌うため、明るいと家具の隙間や壁の亀裂などに隠れますが、暗くなると活動します。ただし、大繁殖したり飢餓状態だったりすると明るくても平然と動き回る場合があるそうです。
血の色をした糞(血糞)をします。部屋の隅などに黒っぽいしみがあれば血糞かもしれません。
トコジラミの被害
トコジラミに刺されると激しいかゆみが出ます。
・発疹
・刺された跡だけでトコジラミかどうか判断するのは難しい
・かきむしると細菌が入り、症状が悪化することもある
・刺される恐怖から眠りが妨げられたり、落ち着かなくなったりする心理的被害も
まず寝室をチェック
夜になり、明かりを消すと寝ている人の血を吸うために活動します。したがって不安な方はまず寝室をチェックしてみましょう。明るい時は隠れていることが多いため、血糞や抜け殻も探します。血糞が見られた場所付近の隙間に潜んでいる可能性が高いそうです。
・マットレスの縫い目
・ベッドフレームやヘットボードの裏
・シーツ・毛布・布団カバーの縫い目や裏側
・布団・ベッド周りの壁や天井、柱と壁の隙間
・幅木、家具、壁紙、電気器具などの裏側
・家具の引き出しの奥、カーテンのドレープ
見つけたらどうすれば?
万が一トコジラミを見つけてしまったら、これ以上増えないようすぐに対策しましょう。一般的な殺虫剤やくん煙剤は効きません。
・掃除機で吸い取り、ゴミは袋に入れて密封する
・布や服などの場合は熱湯に浸けるか高温の乾燥機にかける
・トコジラミ用の殺虫剤を使う
アース製薬「トコジラミゴキブリアース」
バルサン「バルサンまちぶせスプレー」
トコジラミを連れて帰宅?!
国内外に旅行した際、スーツケースや鞄にトコジラミが侵入してしまうと自宅に連れて帰ってしまうことになります。できる限りの対策を紹介します。
・宿泊施設に着いたら寝具の周り、家具の隅や壁、天井の隙間付近を確認
・明るいところでパッキング
・気になる場合はシャワールームなどにスーツケースを置いておく
・帰宅したらすぐにスーツケースや鞄を確認。縫い目の部分、車輪の付け根などもよく見る
自宅での予防
いったん家に侵入してしまうと自分で駆除するのは難しく、専門業者に依頼した方が良いでしょう。1回では終わらず、何度か実施していなくなったかどうかを確認するため費用もかさみがち。10万円くらいかかった方もいらっしゃいます。
家具や建具の隙間など潜伏する場所が多いとそれだけ増える可能性が上がります。部屋の整理整頓を心がけ、定期的に部屋を掃除しましょう。スーパートコジラミ対策の薬剤を予め処理しておけば、万一持ち込まれても繁殖を防げます。
築てられてから歳月が経っており、巾木や柱、扉など建具のひびや隙間が気になる方はリフォームを検討しましょう。不要な荷物を整理するきっかけにもなります。
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参考文献