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冬に家が寒いと死亡リスク増加? 補助金も受け取れる断熱リフォームのすすめ

2023年は観測史上最も暑い夏だったようです。夏は年々暑くなる気がする一方、冬の寒さが和らいだわけではありません。ガスや電気などの光熱費も上がるばかり。冷暖房のがまんはやめて、根本から快適なご自宅にする断熱リフォームを検討しませんか?

住みやすい家の基準は夏?冬? 

「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる」(家の造りは夏の過ごしやすさを基準にすべきだ。冬はどんなところでも住める)と説いたのは兼好法師。「徒然草」に出てくるもので、学校の古文で習った人もいるかもしれません。

写真出所:photoAC

こちらが書かれたのは今から700年近く前。火鉢など暖房はすでにありましたが、冷房はありませんから夏に過ごしやすくというのはその頃は当然だったかもしれません。しかし、今は夏よりも冬を基準に家を建てようという考え方に変わってきています。

国際機関が「冬に暖かい住まい」を勧告 

2018年11月、世界保健機関(WHO)は「冬季に室温が18度以上」になるよう各国に勧告しました。子供や高齢者が住む家ではもっと暖かいほうがいいとも指摘しています。なぜでしょうか?

世界中の医学論文を精査した結果、外気温が寒い冬に室内が18度未満だと、血圧の上昇や「ヒートショック」が引き起こす血管系の病気、呼吸器系の病気になるリスクが高まる可能性があるからだといいます。

写真出所:photoAC

ところが、日本の家は冬の室内がとても寒いのです。断熱基準を比較すると、先進国で最低レベルだとも言われています。 

参考例:「低い断熱性なぜ放置、世界に遅れる「窓」後進国ニッポン」(『日本経済新聞』2014年11月7日付)

部屋による気温の違いが死亡リスクに 

慶應義塾大学の伊香賀俊治教授(建築環境工学)らの研究チームは、4〜11月に比べ、12〜3月の月平均死亡者数の増加割合(夏に比べて冬に死亡率がどれくらい増加するか)を都道府県別に調べました。その結果、最も少なかったのは北海道で、増加は10%。これに対し、最も多かった栃木県では25%増加していることが分かりました。なお全国平均は17.5%で、大阪府は16.9%でした。

写真出所:photoAC

厳寒の北海道では、断熱住宅と24時間暖房が以前から普及しています。伊香賀教授らが全国2094世帯で在宅中のリビング室温を測ったところ、北海道は平均19.8度。豪雪地帯である新潟県も18度を超えていたました。一方の栃木県は15.1度。全国で最も平均室温が低かったのは香川県で、13.1度だったことがわかりました(大阪府は16.7度)。

出典:伊香賀俊治教授らの研究「住宅の温熱環境と健康の関連」(PDFが開きます)

以前、こちらの記事で寒い脱衣所・お風呂のリスクについてご紹介しました。簡単にいえば、暖かいリビングから寒い脱衣所やお風呂、トイレなどに移動すると急激に血圧が上がります。これが頻繁に起きて慢性的な高血圧状態になると血管が固くなり、循環器系の病気を発症するリスクが高まるのです。

そこでお手本になるのが北海道の住まい。断熱・気密の基準を満たした住宅設計、施工を「北方型住宅」と名付け、1988年から普及を進めています(PDFが開きます)。

複数の補助金制度があります 

寒い家が当たり前だったのはもう過去のこと。日本でも2025年4月からは、断熱や石油・石炭などの消費を抑えるための対策が基準を満たした家でなければ建てられなくなるよう、省エネ基準が変わる予定です。さらに2030年にも基準がさらに追加されます。

参考:国土交通省「待って!家選びの基準、変わります」(PDFが開きます)

寒い家で冬を暮らすのは命に危険が及ぶ場合があるということで、断熱性能を上げるリフォームには補助金が出ます。いくつかご紹介しましょう。

写真出所:photoAC

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

断熱材、窓、ドアなど財団に登録された建材を使って断熱リフォームをする場合に、家全体または居間の工事費用を補助してもらえます。北海道の財団ですが、日本全国どこからでも申請できます。

 <戸建て住宅>

1戸あたり120万円まで、補助対象費用の3分の1以内

 <集合住宅>

1戸あたり15万円まで、補助対象費用の3分の1以内

 2023年9月に始まった公募は予算総額6000万円。10月24日現在で20%まで申請枠が埋まっています。早めに申請しましょう。

締め切り:2023年12月8日(金)17時 メール必着

先進的窓リノベ事業

家全体の建て替えやフルリフォームは予算が合わないという方は、窓やドアなど部分的なリフォームも選択肢の一つです。

写真出所:photoAC

断熱性能の高いガラスや外窓に交換したり、内窓を設置したりすると最大200万円まで補助を受けられます。当社は「先進的窓リノベ事業」の登録事業者です。こちらの補助金のご相談はぜひお任せください。

補助を受けるには、申請前に工事請負などの契約を締結しなくてはいけません。また、2023年12月31日までに完了する工事が対象です。

集合住宅に対する補助金(環境省の事業)申請額は予算の80%、戸建て住宅に対する補助金(経産省の事業)は73%にそれぞれ達しています(10月24日現在。最新状況はこちら)。100%に達すると申請受け付けが終了しますので、早めに行動しましょう。

健康で長生きするためにも、暖房をフル稼働させなくても寒くない家を実現しましょう。ご相談をお待ちしております!

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